コンクールなどを手がけるピティナの会員になるメリットは?

よこのじ(@yokonoji_work)です。

この記事では、ピティナの事業・サービスと会員特典について紹介します。

ピアノの技術向上を目指す方や、ピアノを通じて交流を広げたい方にとって、ピティナ会員になるメリットは大きいです。

ピティナが提供するサービスについて理解を深めて、入会の検討をしてみてください。

ピティナとは?

ピティナ(PTNA)とは、正式名称である一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会(The Piano Teachers’ National Association of Japan)を略した呼び名です。会長は、元ソニー社長・会長兼最高経営責任者の出井伸之(いでい のぶゆき)氏です。

一般社団法人とは?

一般社団法人とは、営利を目的としない非営利の団体です。

ここで言う営利とは、利益を分配することです。例えば、株式会社のように株主に配当を出すことが利益の分配に当たります。

そのため、単に利益をあげることは「営利目的」には該当しませんので、一般社団法人でもお金を稼ぐための事業を行うことができます。

一般社団法人は、ある特定の分野で活動する場合が多いです。例えば、医療関係や資格関係の一般社団法人を見かけたことがあると思います。

50周年記念コンサート

ピティナは全国にいる約17,000名の会員とともに、全国で最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」や、指導者からアドバイスを受けられるステージ演奏「ピティナ・ピアノステップ」を開催することで、音楽・ピアノに関わる人の活動を支援しています。

ピティナの歴史は古く、1966年に発足した「東京音楽研究会」の頃から50年以上活動をしています。1968年に「全日本ピアノ指導者協会」に改称した後、2012年に内閣総理大臣より認可を受けて「一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会」となっています。

参考:沿革 – PTNA

 

Twitter:音楽情報やピティナのWebサイトの更新情報を知ることができます。

Facebook:Facebookでも各種情報をチェックすることができます。

YouTube:ピティナが開催したコンクールでの演奏動画を見ることができます。

ピティナの活動目的

ピティナの活動目的は、ピアノを中心とした音楽業界を発展させることにあります。

ピアノを中心とした音楽指導者の資質向上を通じて音楽教育の振興につとめ、もって広く文化の発展に寄与することを目的とする。

一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会定款

そのために、次のような事業を行っています(事業やサービスの内容は後ほど詳しく説明します)。

  • 音楽教育に関する講習会、研修会、演奏会などを開催
  • 音楽の指導者や音楽を学ぶ人の技能審査、コンクールなどを実施
  • 音楽に関する調査研究、情報公開
  • 音楽教育に関する国際交流事業
  • 音楽に関する著作権の管理や著作物の開発、楽譜の出版

その他、活動目的に沿うものであれば、積極的に取り組んでいく姿勢を持っています。

ピティナの会員数

2018年6月11日時点での会員数は16,581名と公表されています。

参考:協会データ – PTNA

エリア分布と年齢分布

ピティナの本部は東京ですが、関東が大部分を占めているわけではなく、全国に会員がいることがわかります。

年齢別の分布では、40代の会員が40%くらいでしょうか。そのあとに30代、50代と続き、30~40代で全体の80%近くを占めています。年齢層を見る感じではピアノ教室で先生をしている方の会員が多いのかもしれません。

ピティナの会員種別

会員規約を確認すると、会員には次の4つの種別があることがわかります。

  • 正会員
  • 一般会員
  • 団体会員
  • 名誉会員

正会員とは、ピティナの目的に賛同し、実績や経験を持つ18歳以上の個人がなることができる会員種別です。扱いとしてはピティナの社員と同じとなり、総会での議決権など、経営に関わる各種の権利を持ちます。

正会員には、年に1人以上の生徒をピティナの検定に参加させたり、自身が演奏会に参加するなどの義務があり、ピティナと一緒に音楽業界を発展させていく存在です。

入会金10,000円/年会費12,000円

一般会員とは入会案内で案内されているもののうち「正会員」を除いたすべての会員種別が該当します。ピアノの先生や演奏家、音大を目指している方やピアノが趣味の人などが一般会員になることができます。

会員になるとコンクールやステップの参加料割引や会報誌を送ってもらえるといった、いくつかの特典が付いています。ピアノの技能向上と合わせて楽しみを広げることができます。

通常会員:入会金3,000円/年会費6,000円
グランミューズ会員:入会金1,000円/年会費3,600円

団体会員とは、ピティナの目的に賛同して事業を支持してくれる団体のことです。ヤマハや河合楽器などの楽器メーカーや楽譜関連の企業、音楽大学といった団体がピティナと一緒に活動しています。

決算報告書を見ると、団体会員受取会費は2,845,000円しかないので金銭的なつながりよりもコンクールなどの活動の中で協力していくというイメージのようです。

名誉会員とは、ピティナに対して多くの功労があり、総会の議決で推薦された個人のことです。

ピティナの事業とサービス

コンクール

コンクールには、ピティナ主催の「ピティナ・ピアノコンペティション」と、提携団体が主催の「提携コンクール」があります。

ピティナ・ピアノコンペティションとは、全国で約45,000組が参加する世界で最大規模となるピティナ主催のピアノコンクールです。

ピティナ・ピアノコンペティションは、次のような目的で行われています。

  • ピアノ学習者およびピアノ指導者の学習・研究の一つの目標となること
  • 国際感覚を持った指導法の研鑽
  • 優れた音楽的才能の発掘・育成
  • ピアノ教育レベルの地域間格差解消、全国的な音楽文化の普及と向上

コンクールの予選は全国各地で行われ、勝ち抜いた人が全国決勝大会に進むことができます。上位入賞者は表彰される他に賞金も出ます。

審査員にはピアノの指導者だけでなく、ピアニストも選考されます。公平かつ厳正な審査を行うために、演奏者と審査者の在住地域を避けたり、氏名や年齢が審査者に伝わらないような仕組みになっています。

審査はただ採点されるだけではなく審査員の直筆でアドバイスをもらえますので、参加するだけでも意味があるコンクールになっています。

コンクールは次の3つの部門から成ります。

  • ソロ部門:小学生未満を対象としたA2級から年齢制限のない特級までの演奏家がソロ演奏の技術を競います。
  • デュオ部門:アンサンブルの楽しさを体験することで、ピアノ学習の新たな可能性開拓を目指しています。
  • グランミューズ部門:中学3年生以上のピアノ愛好者が、客観的な評価を受けて技能を確かめるための部門です。

このうち、ソロ部門の特級は国際コンクールに最も近い国内コンクールとされています。ソロ部門 特級の入賞者は国際コンクールでも素晴らしい成績を残していることから、ピティナ・ピアノコンペティションが基準の高いコンクールだとわかります。

田村 響 (2007ロン・ティボー国際コンクール優勝)
関本 昌平(2005ショパン国際ピアノコンクール第4位)
後藤 正孝(2011フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝)
佐藤 圭奈(2011香港国際ピアノコンクール第2位)
阪田 知樹(2016 フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝)
山﨑 亮汰(2016 クーパー国際コンクール優勝)など

特級のセミファイナル・ファイナルには、国際コンクールの審査をされている方や世界的なピアニストが審査員として招かれます。

そして、特級のファイナルではプロのオーケストラとの共演となります。この辺りは想像もできない世界ですが、数々の国際コンクールに参加するにあたっての貴重な機会となるはずです。

こちらは2018年度 ソロ部門 特級のグランプリ角野 隼斗さんの演奏の様子です。

その他の演奏者の動画は、最終審査結果一覧からご確認ください。

 

提携コンクールとは、ピティナと提携する団体が主催するコンクールのことです。様々な趣旨のコンクールが全国で開催されていますので、活動の場を広げることができます。

多くの申込可能な提携コンクールがありますので、チェックしてみてください。

ステップ

ステップとは、誰でも参加することができるステージ演奏の場です。

コンクールは他人との競い合いという色が濃いですが、ステップは演奏内容についてピアノ指導者(アドバイザー)からアドバイスを受けることができるものですので、練習の延長線上の力試しとして参加することができます。

ステップの特徴

ステップ7つの特徴

ステップは全国で開催されていますので、ステージ演奏の練習や他の演奏者との交流を広げるのにも役立ちそうです。会場によってはアドバイザーの演奏を聞けたり、ワンポイントレッスンを受けたりすることもできます。

ステップはその名の通り、ステップアップするための仕組みになっています。

  • 23ステップ
  • フリーステップ

23ステップは課題曲と自由曲を演奏して、曲ごとに5段階の評価がもらえます。評価によりそのステップに合格かどうか判定されますが、これはあくまで目安なので好きなステップに参加することが可能です。課題曲は「ステップ課題曲」で検索できます。

スイミングスクールの進級試験のように、実力を確認しながら楽しく上達していけそうですね。

フリーステップの方は、持ち時間の中で自由に演奏することができます。自作曲でも、ピアノ以外の楽器でも、複数人での参加でもOKです。演奏技術よりも感動するステージだったかどうかが評価されますので、工夫しながらステージを楽しむことができます。

ピアノ教室紹介

ピアノ教室紹介」は、ピアノを習いたい方と生徒を募集したいピアノ教室をつなぐサービスです。全国の約8,000人の先生からピッタリの先生をさがすことができます。

マッチングの実績は年間で1万件ほどですので、教室を運営している方の宣伝にも適しています。

ピアノ教室紹介実績

また、「ピアノ発表会紹介」でピアノ教室が開催する発表会を探すこともできます。その教室で習っている生徒さんが演奏しますので、教室の雰囲気を掴んだり、自分がどのくらい上達できるのかイメージするのに役立ちます。

ソルフェージュ教室紹介

ソルフェージュ教室紹介」では、音楽全般の基礎ソルフェージュを学習することができる教室を探すことができます。幼児から大人、音大受験までを対象とした教室もあります。

ソルフェージュとは音楽の基礎教育のことを言い、感じる力や聴く力、音感やリズム感、読譜など、ピアノに限らず、すべての音楽に共通して役立つ能力を、様々な音楽体験の中で養います。
しっかりとしたソルフェージュ能力を身に付けながらピアノを習うと、音楽的な理解力が深まり、豊かな演奏につながります。

ソルフェージュとは – カワイ音楽教室

音楽大学紹介

音楽大学紹介」では、目的にあった音大を探すことができます。例えば、「演奏家を目指す」「ピアノ指導者を目指す」「音楽教員を目指す」「幼稚園・保育園への就職を目指す」といった分野別に音大が一覧表示されます。

ピアノ伴奏者紹介

ピアノ伴奏者紹介」では、経験と実績を持つピアノ伴奏者(アンサンブル・ピアニスト)を探すことができます。発表会やイベントにピアニストを呼びたい場合などに活用できます。

共演者紹介

共演者紹介」では、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、サクソフォーン、クラリネット、声楽の奏者を探すことができます。アンサンブルや指導を依頼したくても奏者が見つからないといった問題を解決してくれるサービスです。

ピアノ調律師紹介

ピアノ調律師紹介」では、ピアノ調律師をさがすことができます。調律師の方は、ピティナ会員であれば、登録してもらうことができます。

会報誌「Our Music」

Our Music」は、ピティナの会員活動や事業活動が紹介される冊子です。ピティナの会員(グランミューズ会員を除く)であれば、年に7冊が送付されます。

ミュッセ

ミュッセ」は、欲しい楽譜を見つけて、その楽譜を製本して届けてくれるサービスです。モーツァルトやショパンなど、好きなジャンル・作曲家で検索して楽譜を見つけてください。

ピティナ会員が編集した楽譜やオリジナル曲の楽譜も購入可能です。

参考:ミュッセ ピティナ会員出品者一覧

ピティナ・読み物/連載

読み物/連載」では、「知りたい!みんなの「譜読み」」「ピアノを習うとどうなるの?」など、ピアノに関する連載記事を読むことができます。既に終了している過去の連載も読むことができます。

ムジカノーヴァ

ムジカノーヴァ」は、ピアノ指導に関する特集やピアニストによる演奏の解説などが載った、音楽之友社が発行する音楽雑誌です。

ピティナ会員のオプションサービスとして、希望者は10%OFF(10,860円→9,774円(税込み))で毎月定期購読することができます。

ピアノ曲事典プラス

ピティナには「ピアノ曲事典」という、バッハやベートーヴェンといった作曲家の歴史とその作品を紹介する無料のデータベースがあります。

多くの曲は動画で聴くことができますが、莫大な数の曲すべてを網羅している訳ではありませんので、聴いてみたい曲が出てくると思います。そのために、クラシックに特化した音楽配信サービス「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」を会員価格で利用できます。

通常は月額1,850円(年間22,200円+税)ですが、会員限定のオプションサービスとして、希望者は年間2,400円(税込)の9割引で利用できます。

ピティナ会員になるメリット

最後にピティナ会員になることで受けられるメリットを確認しましょう。

入会案内にあるように、グランミューズ会員で得られる次の特典はすべての会員種別で共通です。

  • コンペ・ステップ参加料金の割引
  • ピティナ主催イベントの各種割引
  • 外部企業による各種割引、優待
  • コンペ参加要項の優先送付
  • コンペ結果特集号の送付
  • ステップ参加要項の優先送付

その他、会員種別により次の特典が付きます。

とても多くの特典があり、年会費は次のようになっています。

会員料金

会員種別(料金/入会資格/特典)

年会費を月額で考えると月300~1,000円ですので、特に高いという印象はありません。コンクールやステップに参加する方であれば、参加料金が2,000円ほど割引になるので、お得と感じる料金です。

ソロ部門料金

ピティナ・ピアノコンペティション参加料金

ステップ料金

ピティナ・ピアノステップ参加料金

あとはサービス紹介でも説明しましたが、会員限定の割引もあります。

以上がピティナ会員になることのメリットです。その他、様々な音楽活動の中で知り合う人とのつながりができるなど、間接的なメリットもあるように感じます。音楽を真剣に楽しんでいくことを考えれば、ピティナ会員になることを検討しても良さそうですね。