肩こり解消のすべて!ひどい症状の原因と治し方
- 2019.02.24
- 2019.08.17
- 役立つ知識
よこのじ(@yokonoji_work)です。
肩こりを解消したいと思っている方に向けて、肩こり解消のためのあらゆる情報を集めました。
ひどい肩こりが日常生活に支障があるほどつらいものだということは、私も肩こりに悩んでいたため知っています(そんな肩こりに悩んでいる日本人は、男性6%、女性12%もいるそうです)。
しかし、多くの場合、肩こりは適切に対処すれば治ります。この記事では、肩こりの症状と原因、解消方法を紹介します。
特に私が解消法としておすすめしたいのは「マフラーを巻いて寝る」ということです。マッサージや器具にお金をかける必要はありません。なぜそのような結論に至ったのかを記事本文で説明しますので、ご確認ください。
肩こりになるメカニズム
肩こりは、首や肩の筋肉が緊張し、血管が圧迫されて血行が悪くなっている状態です。
血管は、肩の筋肉に溜まった老廃物を運び出し、酸素や栄養を運び入れるものです。しかし、血行が悪い状態では筋肉は回復できず、老廃物はどんどん蓄積していきます。
そうすると、神経が刺激されて脳が肩のこりや痛みを認識します。
より厳密には、ブラジキニンやヒスタミンという痛みを起こす物質(発痛物質)が作られることで痛みを感じるようになります。
それだけではありません。こりや痛みを感じると、その部分を動かさないように意識してしまいますので、筋肉はさらに緊張した状態になります。この悪循環が肩こりをひどくさせているのです。
肩こりの症状
肩こりとは血行不良から起こるものですので、肩の不快感や痛み以外の症状が出ることもあります。これらの症状がある場合、もしかすると肩こりの解消とともに改善されるかもしれません。
- 首や背中のこりや痛み
- 頭痛
- めまい
- 吐き気
- 全身の倦怠感
- 疲れが取れない
このグラフはGoogleで「肩こり」というワードでどれだけ検索されているかを表したものです。見てのとおり、2004年からずっと上昇傾向にあるのが分かります。
肩こりは国民病とも言われているほど、多くの人が悩んでいる症状です。次に説明する肩こりの原因で思い当たるところがないか確認してみてください(もちろん、あまりにもひどい場合は専門家に見てもらうべきです)
肩こりの原因
肩こりの原因として考えられるものには、次の6つがあります。
- 姿勢が悪い
- 運動不足
- 眼精疲労
- ストレス
- 冷え性
- 低血圧・高血圧
それぞれ見ていきましょう。
姿勢が悪い
パソコンやスマートフォンに夢中になったり、姿勢が悪くて猫背だったりすると、頭の重さが首・肩・背中にかかり、筋肉が緊張することで血行が悪くなります。
頭の重さは体重のおおよそ10%と言われています。5~6kgと考えると、ちょうどボウリングボールと同じ重さです。
この重さをしっかりと支えるには、背骨がS字になっている必要があります。S字であれば背骨に重さが乗ってバネの原理で負担が少なくなりますが、C字の場合は首・肩・背中で支えるため筋肉が緊張します。
試しに、下を向いてスマホをしばらく覗き込んでみてください。頭の重さが特に首と肩にかかっているのを感じるはずです。
また、女性の場合は胸の重さも肩こりの原因になります。厚生労働省の調査によると、女性が自覚している症状のトップは肩こりです(1000人あたり何人が症状を自覚しているかのデータです)。
肩に負担をかけるという点で考えると、太り過ぎや、バッグを担いで左右のバランスが崩れた姿勢を長時間とることも肩こりの原因となります。
運動不足
運動すると筋肉が伸縮してポンプのように動くため血流が良くなったり、血管網が発達します。さらに、筋肉も鍛えられるので重い頭などを支える負担も軽くなります。
しかし、年を取ると運動する機会が減って運動不足になりますし、筋肉も衰えます。そのため、年齢が上がるほど肩こりを感じている人の数は増えています(原因は運動不足だけではありませんが)。
データは5歳ごとの人口千対データを10歳ごとにまとめて平均したもの
また、最近では子供の肩こりも増えているそうです。ゲームや塾通いなどが増えたことによる運動不足が、その原因の1つだと考えられています。
眼精疲労
目が光の刺激を受けると、交感神経の方が副交感神経より活発になります。
この交感神経は主に日中の活動時に働き、副交感神経は夜リラックスする時に働くことで、運動などの身体的な機能をコントロールしています。
大昔、人間がまだ狩りをしていたときの生活を想像してください。昼間は命を懸けた戦いをしていたはずなので、緊張状態にあったはずです。
この名残りで、敵を見るための目を使っているときは、交感神経が活発になって体が緊張状態になります。肩こりのメカニズムは、筋肉の緊張から血行不良になることを思い出せば、目を使うと肩こりになるということも理解できます。
また、ずっと同じ距離のものを見て、目のピントを合わせる毛様体筋が疲労することも良くありません。
ずっと同じ距離で何かを見るということは、毛様体筋がずっと収縮して緊張状態にあるということです(腕立て伏せを例にすると、曲げ伸ばしするより曲げたままの方がつらいですよね)。
緊張状態、つまり交感神経が活発な状態となりますので、近くのものを見続けることも肩こりの原因となります。
パソコンやスマホのような近くの距離で光が強い画面を見続けることは、肩こりに悩んでいる方からすると最悪な状況と言えます。
ストレス
自立神経の乱れからくる肩こりは、ストレスが原因の場合もあります。
仕事で重要なプレゼンがあったり、迫る納期に追われているときにだけ、肩こりがひどくなるという事例があるほどです。特にストレスを感じるのは次のような出来事があったときです。
先ほど例に挙げた狩りのように、重要な判断やミスできない行動が必要となる状況では、交感神経が活発になります。そうすると、血管が収縮することで筋肉が硬くなり肩こりになります。
さらに悪いことに、肩こりを気にして肩に意識が向くことがストレスとなり、より一層肩こりがひどいものになる可能性があります。
冷え性
冷え性の人は肩こりになりやすいということを聞いたことがあるかもしれません。ここまで、様々な原因を見てきて察しが付くかと思いますが、やはり血行が悪いことが原因です。
そもそも、冷え性が血行不良からくるものです。また、体の冷え -> 血管収縮 -> 体の冷えという悪循環が肩こりをよりひどいものにします。
それでは、冷え性の原因は何かと言うと「体が熱を作れない」ことです。
- ダイエット中などで、食事の量が少ない
- 筋肉の量が少ない
生き物は「基礎代謝」という形で、生きるために必要な身体活動を行っています。この基礎代謝を行うためには、エネルギーが必要ですので、食事の量が少ないと代謝活動は正常に行われません。
基礎代謝は、体温を約37℃に保つための温度調整の役割も持っています。そして、温度調整のために発熱するのが筋肉です。この熱を作る活動を「熱産生」と言います(寒い時は震えて熱を作ろうとしたりもします)。
熱産生は筋肉が大きいほど活発に行われます。逆に加齢や運動不足で筋肉が少なくなると、十分に熱を作ることができなくなりますので、体を鍛えて筋肉を維持する努力が必要です。
また、冷え -> 血行不良 -> 冷え の負のスパイラルの原因が、単純にエアコンの冷房による冷えから来ることも考えられますし、冬になると肩こりがひどくなるということもよく知られています。
低血圧・高血圧
血圧も肩こりと深い関係があります。しかも、低血圧・高血圧のどちらも肩こりの原因となり得ます。
まずは低血圧の場合を見てみましょう。
低血圧には基準値というものがありませんが、血圧の最大値が100mmHg未満が目安になっています(正常値:最大100~130mmHg/最小61~89mmHg)。この状態は、血液を送り出す力が弱いということを意味しています。
低血圧の状態では、酸素や栄養を体全体にうまく運べず、老廃物を外に出す力も弱いため、肩こりが起こります。体温を全身に伝えられないことによる冷え性も肩こりの原因の1つです。
その他、低血圧によるめまいや立ちくらみ、体がだるいなどの症状がストレスになることで肩こりになるなど、以外と影響は大きいです。
反対に高血圧の場合はどうでしょうか。
高血圧は、最大値が140mmHg以上、または最低値が90mmHg以上の状態のことを言います。血管が柔軟性を失ったり、ストレスなどで血管が収縮して血行不良になっている状態です。
低血圧とは真逆の状態ですが、結局のところは 血行不良 -> 老廃物の蓄積 -> 肩こり -> 筋肉の緊張 -> ・・・ という「肩こりの悪循環」が原因ということになります。
肩こりを治す方法
肩こりを根本的に治すには、姿勢を正しくしたり、筋肉を付けたり、ストレス環境から離れるなどの方法が必要です。しかし、これらの改善には時間がかかる場合があります。
そこで、もう一度肩こりの悪循環を思い出してください。
肩こりの原因を見てきて分かるように、多くの場合は様々な要因から血行不良が発生していました。
- 姿勢が悪い:筋肉の緊張→血行不良
- 運動不足:筋肉の衰え→血行不良
- 眼精疲労:自律神経の乱れ→血行不良
- ストレス:自律神経の乱れ→血行不良
- 冷え性:発熱不足→血行不良
- 低血圧・高血圧:血管の異常など→血行不良
そして、この血行不良を一時的にでも改善すれば、悪循環が止まって肩こりの症状は緩和されます。その方法としておすすめしたいのが、冒頭で伝えた「マフラーを巻いて寝る」という方法です。
睡眠時は副交感神経が優位となり、血管の収縮が緩みます。この睡眠時にマフラーを巻くことで、首や肩まわりの血行が良くなることが期待できます。
血行を良くするためのエクササイズやマッサージをするのも良いですが、続けることは大変です。一方、マフラーを巻く方法であれば、ただ巻いて寝るだけです。湿布やお灸を買うような継続的な出費もありません。
私は肩こりを感じたときにマフラーを巻いて寝ますが、2,3日もすれば肩こりは気にならなくなりますので、おすすめです。
その他の肩こり解消方法も見ていきましょう。
エクササイズ/ストレッチ
実際に体を動かすことは筋肉を発達させるので根本的な改善になります。また、即効性もありますので、ぜひ取り入れたい方法です。
この動画はタオルを使ったヨガ・エクササイズですが、この動作を覚えておけばタオルがないときでも肩こりを楽にできます。動画のBGMやマリコさんの雰囲気が癒やしあるものですので、リラックスすることもできます。
元巨人の鈴木尚広がオススメする、肩甲骨を動かすストレッチも効果的です。パソコン作業の途中など、ちょっとした時間でやってみましょう。
温熱効果でほぐす
肩や目元を温めて血行を良くすることも即効性のある方法です。
お風呂でゆっくりお湯に浸かって全身を温めるのが最も良いですが、あまり時間が取れない方も多いでしょう。
そんなときは、電子レンジで温めた濡れタオルやカイロを肩周辺に当てるのも良い方法です。何かをしながらのついでに肩こりを解消できるので、忙しい方にもピッタリです。
ビタミン・ミネラルを摂取する
肩こりは筋肉が疲労している状態です。老廃物を取り除くことも必要ですが、栄養や酸素をしっかりと供給してあげる必要もあります。
ビタミンB1:摂取した糖質を細胞に必要なエネルギーに変えて、筋肉の疲労を回復させます。
ビタミンB12:酸素を運ぶ赤血球の生成します。また、末梢神経を修復する働きもあります。
末梢神経とは?
・運動神経:全身の筋肉を動かす機能
・感覚神経:痛み、冷感、触れた感触など、皮膚の感覚や振動、関節の位置などを感じる機能
・自律神経:血圧・体温の調節や心臓・腸など内臓の働きを調整する機能
ビタミンB6:アミノ酸やタンパク質の代謝をサポートして、末梢神経の機能を維持します。
ビタミンE:毛細血管を広げて血行を良くします。また、抗酸化作用など、身体の老化を防止します。
ミネラル:5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラル)の1つであるミネラルは、体の基礎的な機能に欠かせません。特にカルシウム、マグネシウム、亜鉛は不足しがちですので、十分に摂取してください。
また、疲労の原因となる乳酸を分解するクエン酸も肩こり解消に効果的です。
パソコンやスマホ画面の明るさ・ブルーライト
画面が明るすぎると眼精疲労になりますので、適切な明るさに設定するべきです。
パソコンにもスマートフォンにも画面の明るさを調整するための設定画面がありますので、現在の明るさを確認してみてください。
慣れないうちは見にくく感じるかもしれませんが、暗めの設定にすることをおすすめします。これでかなり目が疲れにくくなります。
また、ブルーライトをカットすることも目を疲れにくくします。
iPhoneの場合は「画面表示と明るさ」の設定で「Night Shift」を有効にするとブルーライトを抑えた画面の色味になります。
パソコンの場合は、各ディスプレイの設定でRGBの強さを変更することができますので、B(青)を少し低めにすると良いでしょう。
歯の噛み合わせの改善
姿勢が悪いことが肩こりの原因と紹介しましたが、それは歯の噛み合わせから来る場合もあります。
例えば、右側だけを使って噛んでいると、わずかに右側がすり減って左右の高さにズレが出ます。この場合、噛み合わせがしっかりしている左側のみで頭の重さを支えることになります。そうすると、左側の筋肉だけが継続的に緊張状態となるので、体の左側にこりが発生することが多くなります。
また、左右の噛み合わせだけではなく、前後の噛み合わせにも注意が必要です。
頭を支える前後のバランスが崩れると、それを全身で補うような姿勢を無意識に取ります。
例えば、奥歯がすり減ると頭の重さが後ろ方向に偏るので、バランスを取るために体を前傾させるような姿勢を取るそうです。これが猫背の正体です。
このように、噛み合わせが悪いだけで肩こりや腰痛などの大きな症状につながるので、噛む位置を前後左右均等にすることを意識してみてください。
特にひどいと感じる場合は歯科医に見てもらうのが良いでしょう。
リラックスして副交感神経を活発にする
体をリラックスした状態にして副交感神経を優位にすれば、血管の収縮が緩んで、胃腸も活発に働きます。そうすると、肩の筋肉の疲労物質は取り除かれ、栄養や酸素は多く運ばれていきます。
自分に合ったリラックスする方法を取り入れてみてください。
- 寝る
- 笑う(作り笑いでもOK)
- 歌う
- 好きな音楽を聞く
- アロマの香りを楽しむ
- 深呼吸・腹式呼吸
- ガムを噛む
- 温かいものを飲む
- キャンドルの炎を見る
- 花や緑を眺める
- ぼ~っと眺める(遠くの海でも、何もない壁でも)
- 瞑想(目を閉じて何も考えない):寝たまんまヨガは寝落ちするほど心地よい
- ふわふわした肌触りが良いものを触る
- 自然音を聞く:森の音、雨の音、焚き火の音など
肩こり解消のまとめ
肩こりとは、次のような原因から血行不良になることで起こる症状です。
- 姿勢が悪い
- 運動不足
- 眼精疲労
- ストレス
- 冷え性
- 低血圧・高血圧
そして、血行不良や筋肉疲労の悪循環がさらに肩こりをひどくします。
そのため、悪循環を止める一時的な対処でも根本的な改善の助けになります。その方法の1つとして、私が効果を実感している「マフラーを巻いて寝る」を試してほしいです。寝ているだけなので、続けやすくお金もかかりません。
ただし、本当に肩こりを解消するには、根本的な原因を改善する必要があります。ご紹介した「肩こりの原因」であなたに該当するものがないか、普段の生活を振り返ってみてください。特にひどい場合は専門家に見てもらうことも検討してください。
あなたの肩こりが治りますように!
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