暗号資産(仮想通貨)とエアドロップとマーケティング

よこのじ(@yokonoji_work)です。

暗号資産(仮想通貨)の価格が刺激されるイベントとして、バーンやエアドロップなどがありますが、今回は過去のエアドロップの事例を見てみたいと思います。通貨の”保有”がエアドロップの条件となったものを対象として、その時の価格の動きを追ってみました。

バーンとエアドロップの比較

バーンは、通貨の総数を減らすことで1枚あたりの価格が上昇することが見込める方法で、値上がり分で利益を得ようと買いが集まります。プロジェクト自体への興味より、短期で儲けようとする人が多いためバーンの直前くらいから価格が戻っていく傾向にあるようです。

エアドロップは、ある時点での通貨の保有に対して、例えば1:1などの比率で通貨を付与するもので、こちらも保有量を増やそうとして買いが集まります。付与後は、付与分を売ろうとする人が増えますので価格が戻る場合も・・・。

両方を比べると、エアドロップは”もらえる”という仕組みのため心理的にお得感があるのと、その通貨の枚数は確実に増えるという安心感があるのかなと感じます。ただ、これだけではどちらも一過性の値上がりで、いずれ価格がもとに戻ってくるはずです。

エアドロップが有効な方法となるのは・・・?それは、マスターノードや配当制度のように○○枚集めるのが目標となるような通貨である場合かもしれません。

この場合、エアドロップは枚数を増やす絶好の機会ですから、買いが集まり価格が上がりやすいと言えるかもしれません。元々保有が目的で買われているので、手放す人は少なく価格が上がったまま安定しやすい。こんな、メカニズムが成立すると思われます。

保有してそのサービス・ネットワークに留まり活動してくれる人が多ければ、長期的な利益になりますので、エアドロップは顧客獲得の宣伝として有効な場合があると言えそうです。

エアドロップの事例

Game.com
4月19日?にエアドロップが発表されたようです。8月8日までに専用ウォレットにGTCを入れた人に1:1の比率でGTCを付与するという内容です。

参考:Details regarding the 8/8 Candy G Airdrop

GTC-twitter

この発表を受けて、4月19日から3日ほで約9倍の価格にまで値上がりしています。8月8日までの保有が条件ですので、上昇後もある程度の価格を保っています。

GTC-chart

Odyssey
パートナーシップの関係にあるGame.comの1:1エアドロップを受けて、Odysseyも1:1の検討を匂わせました。「みんな、OCNも1:1エアドロップをやるべきかい?意見を聞かせてくれ」という内容です。

OCN-twitter

5月13日にエアドロップの詳細が発表され、1:1のエアドロップであったもののOCNではなく決済用OCPというトークンが付与される内容であったこと、付与が11月とかなり先であるという期待はずれ感から大きく価格が下がりました。しかし、発表までは期待で上げていますね。

その後、5月29日の発表で8月31から50ヶ月に渡って付与される内容となりました。これはプラスに捉えられ、価格が上がったようです。

OCN-chart

Odysseyは長期的な戦略であることがロードマップから分かるので、プロジェクトチームは50ヶ月という長期で保有してくれる方法を取ったのかもしれませんね。

PATRON
中長期での保有を促すために、5月18日にこんな発表がされたみたいです。LINEでのみ発表でTwitterでは発表されなかったとか。

・対象者:PATを月末のUTC23:59時点でMyEtherWalletまたはERC-20対応のウォレットで保有している方。
・Airdrop期間:2018年 5/18~11/30
・Airdrop報酬の支払日:毎月月末のUTC23:59で対象者を締め切り、翌月の10日までにPATを保有しているERC-20対応のWalletへ配布。
・Airdrop報酬の配分(PAT保有数量の総額に対するパーセンテージとなります。)

※最初の締め日は5/31 utc 23:59で、6/10までにPATを保有するウォレットにAirdrop致します。

5月:7%
6月:7%
7月:7%
8月:7%
9月:6%
10月:6%
11月:5%

エアドロップの発表が初上場と重なったためか、発表直後には価格への影響がなかったようです。ただ、月末保有の条件のおかげで月末に2倍まで価格が上がっています。

patron-chart

7ヶ月に渡っての付与で1回あたりの付与は多くはないですが、価格上昇に貢献しているようです。そして長期間のエアドロップですので宣伝回数が増えて、今後PATRONを知る人が多くなるのかなと感じます。価格も安定しやすい仕組みかもですね。

 

それぞれを見てみると、短期的には成果があったようです。OdysseyとPATRONは長期での付与ですので、これから段々と情報が広まり長期ホルダーが生まれるでしょうから価格がどうなるのか気になります。しかし、エアドロップ以外の部分でホールドすることがメリットになるような機能は持っていないと思われるので、どうなるでしょうか・・・。その他はEOS、Byteballなどがエアドロップを実施したそうです。

さいごに

エアドロップをより効果的に利用するのであれば、まず保有量が多ければメリットがあるというトークンの機能を示し、その後でエアドロップを実施するのが良いでしょうか?

1回の付与で終わるのではなく長期に渡って付与する方式であれば、長期ホルダーとなってくれる人が段々と増えていくのではないかと思います。そうすると価格は底堅く上がっていきそうです。

トークンに、保有量に応じて利益還元する機能を追加する予定を示す

保有量に応じてエアドロップをすることをほのめかす
(比率はOdysseyの月2%、PATRONの月7%などが事例としてあります)

月10%で○ヶ月間エアドロップをすることを発表
月末保有時点でウォレットに保有していることを対象をとする仕組みが良いかも

こんな感じで発表していけば、材料で期待をしてもらいつつ、10%という期待以上の内容もさらにプラスになる。そして、ウォレットに入れてもらうことで取引所の売り板が外れ、買いも集まるので価格自体が上がりやすい。毎月Twitterなどで話題が話題を呼び・・・というプラスな循環ができるかもしれません。

何よりも大事なのはプロジェクトの内容ですが、その内容をどう広めて分散性を高めていくのかというのはマーケティングの難しいところですね。